ー セラピストになったきっかけは?生い立ちなどを聞かせてください。

私は小学校で3回の転校を経験しています。最後の転校は小学6年生だから卒業アルバムをみたって写真もないし、思い出なんて何もないので、1回も開いたことないです。転校をする度に友達を作るので精一杯でしたね。自分から話しかけないと友達もできない、他のクラスの子はやたら見に来る。前の学校の体操着とか着たりしていつも注目されるけど、孤独で仕方なかったですよ(笑)
すでに出来上がってる輪の中に1人で立ち向かうのって、なかなかの勇気なんですね。子供ながらに相手の様子やタイミングを伺ってました。一人になる事が怖かったから、自分の意志は関係なく、周りがこう言うからそうするって。どうすれば仲間外れにされないんだろう?という事しか考えていなかったです。小学校6年生の時に違うクラスの子が遊んでくれたのがきっかけで、中学では全然興味がなかったソフトボール部に入ったりもしました。凄く強いチームで、当時、運動音痴だった私は、ついて行くのが精一杯でした。わざわざ自虐キャラになって笑いの中心になってみたりもしましたね。そしてストレスだったのか、きっかけは忘れてしまったけど、一気に15キロ太りました。もちろん恋愛も全敗でした(笑)

高校は知り合いが誰もいない所に行って、高校デビューみたいな事もしました。パーマをかけたり、メイクしたり、ルーズソックス履いたりして。英語科だったので、みんなグローバルで楽しかったですね。やんちゃもしたし、色々と遊びました。当時は何をやっても楽しくて、掃除中もモップ1本あれば、すぐに遊び道具になって、皆で大爆笑しながら盛り上がったりしてましたね(笑)

大学では再び知り合いが誰もいない所に行って、引き続き英語を専攻しました。最初から社交的なキャラクターでいったので、クラスの子達とはそれなりに仲良くなったかな?ただ、自分を開放しているっていう実感は無かったです。10代から20代前半って自分の中で封印していたので、振り返ったのは久しぶりですね。今思うと高校が1番楽しんでいたかな~。中学も高校も大学も3年程度のサイクルだから、当時の感覚では友達って3年でリセットされちゃうんだって思っていました。むなしい感覚ですよね(笑)

私はこの仕事が天職だと言いきれます。だから「生い立ち?そんなの必要?!」と思っていましたが、改めて思い返してみると偶然の事のようで、今思えば必然だったのかと思うことがたくさんありますね。




ー どのようにして美容業界へ足を踏み入れて行く事になったのですか?

二十歳で肌荒れがひどくておでこにニキビが大量にできたり、アトピーで肌荒れしてメイクをするのが嫌だったり、思い返せば女性として扱われたことなんて無かったんですね。でも、そんな私に転機が訪れたのはこの頃。にきびや肌荒れのひどかった私が、友人からの誘いで無謀にも化粧品の販売を始めたんです。正直、肌の事も商品の事も全く興味がなく、当初は勉強しないで仕事していましたね。取引先での商談よりも、仕事仲間と話している駄話の方が楽しかったです(笑)
転機となったのは、それから1年半くらい経った時。先輩が突然「ミーティングだ!」って、急遽ミーティングを開いたんです。新宿のファーストフード店に、夜の22時くらいに招集されたのは、会場を含め今も忘れもしません。急に肌の構造をノートに描き始めて「肌の事をもっと知るべきだ!」って。3名程度のミーティングだったんですけど、それが目から鱗だったんですね。今まで肌の事にしっかりフォーカスを当てて考えた事なんて無かったから、凄く面白くて夢中になりましたね。そこからかな?変わったのは。自分でも肌の構造や体の事を必死に勉強をするようになって、新しい世界や知識がスポンジみたいにすんなりと吸収されて行く感覚が有意義でしたね。化粧品ってこうやって肌に入っていくんだ。とか。勉強した言葉がCMで流れると「私知ってる!!」って興奮してました(笑)
その頃から自分自身にも変化があって、自分の肌が綺麗になったり、痩せ始めたりしたんです。自然と周囲からの反応も変わってきましたね。誰でも変わろうと思えば変われるんだ、女の人って綺麗になれるんだって、自分でも体感してつくづく思いました。エステで素敵に変わっていく人を増やしたいと、使命感じゃ無いですけど強く思ったんです。自分も変われたんだから人も絶対変えられる。その思いから、美容の道に進むと決心するのには時間はいりませんでしたね。そこで、化粧品の販売を辞め、大学も辞め、エステの会社に就職しました。

ー 念願叶ってのエステの仕事はいかがでしたか?

はじめての就職で、念願のエステサロンでしたので、わくわくで入社したんですが、蓋を空けたらまさかまさかの悪徳エステでした。給料も良くなかったんですけど、そこに関しては新人だし未経験だし当然だなって。でも、入社初日の何も分からない状態で、お客さんについたり、内容のよく分からない書類の連帯保証人を書かされたり。親に相談したら「そんな所やめなさい。」って言われたんですけど、「私は頑張るしかないから!!」って突っ走ってましたね。当時、夕方のニュースでこんなエステには気をつけろ!みたいな特集していたんですけど、その時はまさか自分の所がそうだとは思いませんでした(笑)
研修も無かったので、勉強の術が分からず知識不足が目立ち、お客様からの質問にも答えられない苦しい日々が続きました。悔しかったのでしょうか、学校に行こうって思って説明会に行ったんです。その時、理事長に今の仕事の相談をしたら、「直ぐに辞めなさい!」って言われて、ようやく悪徳エステだって気付かされたんです。理事長の一言が無かったら、辞めてなかったかもしれませんね。すぐに会社を辞めて、しばらくは学校に集中しながら、エステサロンでセラピストとしてアルバイトをしていました。ちょっとだけ自慢なんですけど、その時はテストで100点しか取らなかったんですよ。凄い勉強したので、かなりの優等生だったと思います。もう失敗したくなかったから(笑)
幸先の悪いスタートですよね?でも、転校を繰り返したことで培われた対人能力や、周囲が笑ってくれることが幸せだと思えた経験、1人は孤独だと知れたこと、ストレスや我慢が体重増に繋がった事、そして克服した時の有意義な気持ち。かなり遠回りをしたけれど、全て今日のために実践勉強をしてきたように思えます。そして気づいたらこの仕事しかできなかっただけなんです。
だから私はこの仕事が天職だって言い切れるのかな。

ー 資格を取得したきっかけは?

学校行ったら取れたっていうのが本音です。新人が現場に出た時に持ってないよりはあった方がお客様の信用に繋がると思ったんですね。学校を卒業してから入社したエステサロンの名札には、有資格者は資格を書くことが決められていたので、新人ながらにプロと扱われて嬉しかったのを覚えています。でも正直、資格をもってることをあまり大々的に公言していません。何だかその資格に頼ってしまうのも嫌ですし、資格が無くても上手なセラピストはたくさんいます。逆に国際ライセンスを持っていても知識のないセラピストがいる事も事実ですから、今の現状は資格が全てでは無いと思ってます。

ー 男性施術を学ぼうと思ったきっかけは?

これもまた偶然ですが、学校卒業後に入社した大手エステサロンは、メンズエステの先駆けでもありました。そこに就職が決まり、働く前に男性施術に慣れておこうと思って、未経験でも採用してくれて、尚且つ男性施術を行っている、出張マッサージのサロンでアルバイトを始めたのが最初です。就職したサロンではレディースサロンもあって、建物も入り口も同じで、中に男性用・女性用と2つの扉があるような感じでした。当時の私には尊敬するマネージャーがいたんですね。入社前の研修が出会いだったのですが、知識があって、お客様からも人気で、その人が歩くとあの人が来た!みたいなオーラが全然違いました。サロン研修で来た私にも凄く優しかったんです。研修中は毎回研修ノートを書くんですけど、提出したら私の倍の量を書いて戻してくれたりして、そんな人が他には居なくて、この人の下で絶対に働きたいって言っていました。その後、入社して配属されたら違う支店でがっかりしていたんですが、なんとそのマネージャーが私の支店に移動になったんですよ。その人の下で働ける事になり、認めてもらいたい一心で本当に頑張りました。そんなある日、レディースサロンで仕事をしていたら「山口はメンズでしょ!」と一言マネージャーに言われたんです。憧れの人の言葉だったので、おとなしく言うこと聞いて、次の日からメンズサロン業務しかしなくなりました(笑)
その言葉を信じて疑わなかったので、気づいたらメンズエステでしか働かなくなりましたね。今ではあの言葉に従って本当に良かったと思ってます。




ー 様々な紆余曲折を糧にして成長している印象を受けますね。他にもエピソードはありますか?

当時は本当に認めて貰いたくて、とにかく何日も家に帰らなかったり、休みの日も仕事の先輩に呼ばれて営業をしたりしていました。店長候補のミーティングに参加させてもらったり、とにかく頑張りましたね。そしたら結果的に倒れちゃったんです。今思えばマネージャーに相談したりとか、休めば良かったって思うんですけど、その時は体調回復が大優先ですので辞める事になります。
その後、エステの仕事はもうダメかなと思いから事務の仕事をやったりもしました。でも、パソコンも使えないし、資格も無く専門的な勉強もしてこなかったので、私からエステを取ったら何も無かったんですね。その後1年半くらい経過した頃、またマッサージがやりたいなって気持ちが沸々と湧いてきたんです。でも、今の仕事を頑張りたいっていう気持ちや、セラピストをやる事の辛さも体感しているので、戻りたくないっていう気持ちもありました。
結局最後は、マッサージをやりたい気持ちが強くなり、セラピストに復帰しました。但し今度は、今までのようなエステサロンでは無く、一人のお客様を最初から最後まで見られるようなリラクゼーションサロンを選びました。今までは4台程のベットを一人で見ていたりしたので。それから現在に繋がって行きますが、もう他の業界に移ろうなんて二度と思わないと思いますね。


ー 独立しようと思ったきっかけはなんですか?

一言でいえば夢だったから。二十歳の時から“いつか自分でやってみたい”と独立願望の方が先行してました。事務職からセラピストに復帰すると決心した時には、願望どころか独立を決めていました。復帰するならとことんやろうと。25歳でメンズエステ業界に戻ってきて、独立の目標は35歳までと決めていました。寝る間も惜しんで練習や知識の勉強を必死にやって、少しずつお客様から指名を頂けるようになりましたが、同期の子がもの凄い勢いでリピート率や指名を獲得していくので、より良い刺激も好影響しましたね。その時は必至すぎて、今みたいに冷静に考えられませんでしたけどね(笑)
そこから約3年で別のメンズエステサロンに移ったのですが、次の店では店長として店を一任してもらうようになり、立上げから面接、マネジメント、集客方法も勉強させてもらいました。自分のペースでマンツーマンでやっていきたいなという思いが日に日に強くなっていく中、お客様からも「君なら大丈夫!」と、応援の声もたくさん頂けるようになり、お客様の声がきっかけで決心したのが2014年、年明けてすぐの時です。30歳での独立でしたので、目標の35歳を5年縮められましたが、その反面、心はドキドキでしたね(笑)
独立したいな~から、多分できる、よし!やってみよう!と、順を追って心情の変化があったのですが、だんだんイメージが具体化していったのは間違いないです。

ー メンズエステとして展開しようと思ったきっかけは?

ずっと前から思っている目標があるんですね。それは日本におけるエステティシャンの地位向上。
メンズだから、レディースだからという分け方をして考えたことはありませんが、メンズエステの認知のされ方を考えるとまだまだ頑張らなくてはと思いますね。当初、アレスピアもレディース&メンズエステサロンにしようとして動いていたのですが、途中で改めてメンズエステサロンに特化しようと動いたんです。経営初心者が急にすべての方のニーズに応えられるわけがないと思って、男性の30後半~50代のビジネスマンに喜ばれるサロンにコンセプトを絞ったんです。そしたら同業者や即効性を求める女性の方も多数ご来店されるようになったし、20~60代と幅広い男性の方にもご利用頂けるようになりました。
性別や年齢でお客様が絞られるのではなく、あくまでコンセプトに共感して下さったお客様が来てくださるのだと感じましたね。オープンして2か月目くらいの頃でしたが、あの時思い切ってよかったと思っています。

ー エステティシャンの地位向上についての思いを聞かせて下さい。

当時の学校の理事長に、エステの本場フランスでのエステティシャンといえば、医師や弁護士と同じくらい社会的地位が高く、また責任の重い職業であるとされているって聞いたんです。それから、なんで日本は?って考えるようになりました。おもてなしだったり、ホスピタリティ精神だったり、技術に関しても、絶対に日本は負けていないと思うんですよ。
フランスに限らずヨーロッパでは、エステティックの歴史も長く、エステティシャンの教育レベルも高く、社会的地位や信用も確立しています。そしてエステティシャンの国家試験もあり、ないと通用しない世界なんです。今まで経験してきた中で、私自身も声を大にして言いたいことは、エステティックというものは医療に準じるほど質の高い美容行為であるということ。ですが、日本のエステティシャンにプライドと誇りをもって仕事をしている人がどれくらい居るでしょう?
私から見たエステ業界の推移ですが、10年ほど前のエステのイメージは、高い。ローンを組まされる。その割に効果は低い・・・。など、決して良いイメージばかりではありませんでした。
その後、自宅やマンションの1室で開業する人が多くなり、当店は効果がでます!都度払いです!と言って、お客様の信用を取り戻すことに一生懸命になりました。良くも悪くもマンションサロンは店舗と違って維持費がそんなにかからないので、売上が大きく上がらなくても潰さずに続けられる。就職難から手に職をつけたいとエステティシャン希望の就職者も増加し、エステサロンもかなり増えていきました。その結果、価格競争に走ったり、特にメンズエステサロンに関しては、低俗な方向に走るエステサロンも多くなって、マッサージの質も落ち、『ちゃんとした優良エステサロン』の見分けがつかなくなる今日ですよね。

メンズエステはマッサージが下手でも良いとか、お客様と疑似恋愛をするとか、そんな方向に持っていくべきではないと個人的には思うんです。紙パンツだって履かないと違法ですし「リンパやって」と言われる事がありますが、リンパって全身に流れているものです。どこか「リンパ」という単語が低俗用語になっている気がしてなりませんね。そして、お金や指名欲しさに流されてしまうエステティシャンもいるのかも知れません。こんな状態のメンズエステ業界ですが、誰が悪いという事でもないし、フランスのような責任の重い職業として認知されるにはまだまだ先かもしれません。
しかし一方では、商取引に関する法律・薬事法がどんどん改正されて、エステ業界もだんだん表現方法や効果に対してシビアにみられるようになってきました。ここ数年では消費者庁が厳しく取り締まるようになりましたが、これって消費者側からしたらものすごく安心だと思うんです。そして今までの行動が実って、昨年(2013年)10月30日、総務省より、日本標準産業分類における「リラクゼーション業」が登録されて、本年(2014年)から10月30日は「リラクゼーションの日」と公認されました。これは、今までのエステティシャンやセラピストの行動が間違えていなかったからこそ認められた結果だと思います。これから私たちにできることはこの意思を受け継いで業界をよりクリーンにしていくことだと思うんです。
今やストレスを感じない人の方が少なくなってきた時代ですので、メンズエステのニーズも無視できないものになってきました。これまでは先輩から後輩へと手から手を伝わって技術が受け継がれたり、オリジナル手技が誕生してきました。今度は私が、後輩・これからセラピストを夢見る人に伝えていく番だと思うんです。
本来はあまりメディアとかも好きではないのですが、自分が結果を出したり、メディア等々で発信していかないと説得力ないし、伝えられるものも伝わりません。メンズエステ業界は人数もサロンも多いので、もっと一丸となっても良いと思っています。今後もこうやって顔や名前出して発信して、メンズエステの認知、安全性、必要性をもっと訴えかけていけたらと思ってます。




ー 独立して成長したことは何ですか?

まだまだ成長段階ですが、この仕事をやっていて、ありがたいし凄い事だなと常日頃から思うのは、色んな方と出会える事。普段だったら絶対話せないような方とお話したり、マッサージさせて頂ける事。その機会は独立して更に増えたし、話の内容も変わってきました。お客様から色んな事を学ばせて頂いています。マネジメントや会社経営者としてのあり方、部下との接し方や拡大するタイミング、普段は大企業のトップを相手にされているであろう方が、私なんかのメンターを買ってでて下さったり。
決して押し付けることもなく、自分の経験として話して下さって、ちゃんと私をオーナーとして見て下さる事に感謝しています。この方の講演聞くのに普通なら何十万もかかるだろうなって思う時もありますが、マッサージ代を頂いて教えを説いて下さる。これは本当にもったいない財産ですね。感謝しかない頑張ろう!って、マッサージする度にどんな方にでも毎回思います。

ー オーナーセラピストとしてのポリシーをお聞かせください

風邪を引いていても辛い事があっても、常に元気に見せる事。お客様に何を言われても次に引きずらない事。施術中の時間は、お客様の時間を頂いているし、お客様から頂いた金額はサービスのお金ですよね。それはすなわち自分の時間も金額に含まれていると思えば自然と出来ます。それに、せっかくなら楽しく過ごしたいじゃないですか(笑)私に嫌な事があったなんて、そのお客様にとっては関係ない事ですからね。ちゃっちゃとリセットします。でも、そんなに強くないので愚痴を聞いてもらうこともありますよ。そんな時も基本は明るく愚痴る!(笑)

ー セラピストをしていて良かったと思った事、何か嬉しかった事などはありますか?

たくさんたくさんありますので、何を発表しましょう?印象に残っている言葉として、「山口さんには“心技体”これが全部備わっている。心とは、思いやりやサービス精神。技はいうまでもなく技術。体は「態」に置き換えて対応、マナー。なかなかこれが揃っている人はいないよ。だから君はなろうと思えば世界一のエステティシャンにだってなれる」何の根拠もなく世界一になれるといわれた時は、照れくさくてつい「私はオンリーワン派です!」って言ってしまったんですが、この時は涙が出そうなくらい嬉しかったのを覚えています。


ー サロンの強みを教えてください

1室に1つのベッドなので、完全にオンリーワンの空間であることです。お客様はわかりませんが、私からすると、いらっしゃるお客様によって店の雰囲気はガラッと変わります。アットホームな感じにもなるし、完全個室の高級感な雰囲気にだってなる。個人のライフスタイルにありふれた、いつもそこにある事が当たり前のような空間になることもあります。接客に関しても、お客様の作る雰囲気に合わせて臨機応変に変えてます。あまり装飾をごちゃごちゃせずシンプルにしているのは、どんなお客様にも共通して居心地の良さを体感してもらいたいから。そしてなんといっても入りにくいのが特徴です(笑)
オートーロックだし、このビルにはエステサロンの他に他業種もたくさん入ってます。ネガティブ要素かも知れませんが、逆に言えば、通って下さっているお客様からしたら雑音もないし、人目も気にしない究極のリラックス空間だと思います。初回の入る直前だけ緊張するかも知れませんね。そこはごめんなさい(笑)

ー 施術のとき心がけていることはありますか?

初めてのお客様でも、何度も通って下さるお客様でも、その日、その時の体としてちゃんと向き合います。「この人は首が辛いから~」等、そういった固定概念は取り払うようにしてます。今日はどこが辛いですか?といったカウンセリングもそんなに多くはしません。もちろん伺いますが、でもそれはお客様の認識としてここが辛いと感じているという材料として聞いています。それを真に受けすぎると他のお疲れの箇所や痛み、辛い原因を見逃してしまう可能性もあるので。逆にマッサージ中に気になったところは、申告された箇所以外でも詳しく聞いたりします。後は何より極力脱力していただくように努めますね。体に力が入っていたら逆効果なので、緊張しないような接客に心がけています。

ー サロンの空間に関してはこだわりはありますか?

男性のお客様が多いので、あまりごちゃごちゃした印象にならないようにしてますね。サロンは白とベージュを基調とした清潔感のあるイメージ。こういったサロンは黒や茶色で薄暗いイメージがあると思いますが、明るい雰囲気のイメージはないかなと思って、あえてこういった空間にしました。なので、アレスピアは昼と夜で雰囲気がガラッと変わるのも特徴です。また、季節ごとに小物で季節感を出したりして、目で楽しんで頂いています。香りに関しては、スーツで来店され、無香を選ばれる方もいらっしゃるので、店内は常時芳香していません。オイルトリートメントでアロマを選んだ方の時には、その香りを焚いてますね。

ー サロンの人気の秘訣(お客様にリピート頂ける理由)はなんだと思いますか?

なんでしょう?私が知りたいです(笑)
こんな私のマッサージに、長い方で6年と年単位できて下さるお客様がたくさんいるんですよね。これって奇跡だと思っています。回答になっていないので絞り出しますね(笑)
秘訣では無いのかも知れませんが、あまり営業っぽくないことですかね?「とにかく長く受けたい!」「たくさん来たい!」と言われても、体の状態を見て、そんなに来なくて良いです。と言うこともあります。初めての方には、マッサージが合うかわからないので短いコースを勧めますし。もちろん「えっ?」って言われますけどね(笑)
これはポリシーに付け足しする事かも知れませんが、マイルールがあって、お客様との付き合いは短期的ではなく長期的を見据えて接客しています。週に3回いらして3か月でぱたりといらっしゃらなくなるんだったら、週に1回で9か月間その方のお体をメンテナンスさせてもらいたいと思うんですよ。その間に季節だって3回変わりますからね、そのほうがお客様の事もたくさん知れて楽しいじゃないですか!

ー 今後、スタッフの採用やスクール展開などは考えていますか?

スタッフ採用は積極的に募集してます。面接はかなりアットホームですが、実際は倍率高めです(笑)
ただ、私の下で働いて結果を出すことができれば、どこでも通用するセラピストになれます。そこは自信がありますね。スクール展開については未定が、実際に他サロンからスタッフ研修を頼まれることもあるので、ニーズがあればやるかも知れません。ただ腰が重いので、そろそろ本当にやってくれないと困る!!ぐらい言われないと、やらないかもしれませんね(笑)
基本スタイルはお客様にマッサージをしている時間を大切にしたいですから。

ー これからのオーナー様のビジョンをお聞かせください

やりたいことはたくさんありますよ。小さい事で言えばメニューの改善、店舗展開やスタッフ増加、アレスピアの出張マッサージ、フランチャイズ化、資格を作る。壮大でしたね・・・(笑)
ただ、今後の大きなビジョンとして、よく思うことがあります。需要と供給は別として、お金と人さえあれば店舗展開は無限に可能だなと・・・、これは単なる強気発言じゃないですよ?私にとって難しいことは100年続くお店作りですね。以前お客様に、「山口さん会社は100年後もある?」って聞かれて、その時に「はい!」ってしっかり言えなくって。今度聞かれたら「はい!」って言えるように頑張ろうって思います。
200年はもっと、1000年はもっともっと難しい。今や半年・1年で簡単に潰れてしまうメンズエステ業界にとっては、非常に難しいことだと思うんです。天下の東京ディズニーランドだって30年ちょいですからね。長期間に渡って必要とされ続けることは並大抵の事じゃないです。だから目指せ100年ですね(笑)

ー プライベートでは良く何をしますか?

趣味を仕事にしてるので、プライベートはあまりないですね。あえて言うなら、犬を二匹飼っているのでその子たちと遊ぶことです。むちゃくちゃ可愛いくて、私にとってなくてはならない癒しの存在です。たまに頑張りすぎとか働きすぎって言われますが、全く苦に思わないんですよ。抜くところは抜いているので

ー 最後に来店される方及びこのぺージをご覧の方へメッセージをお願いします

アレスピアや私自身の事をこんなにたくさん語ったのは初めてです。きっと暑苦しく思う方もいるだろうし、読むのも一苦労だと思います。最後までご覧頂いて本当にありがとうございます。
「自分に合うサロンと出会ったよ!!」と言う声がたくさんあったら、私はアレスピアを立ち上げていなかったかも知れません。そしてもし、皆様がすでにお気に入りのサロンに出会っていたとしたら、そのサロン・セラピストさんを大事にしてあげて下さい。一生懸命なセラピストは“ありがとう”の言葉だけで、物凄い力を発揮するのです。私も日々お客様から頂く感謝の言葉あるからこそ、アレスピアという舞台で力を発揮できております。
こんなにまじめに語ってますが、マッサージ中はくだらない話しかしなかったりします。これぞギャップ??!(笑)
私やアレスピアに興味を持って下ださった方がいれば、全力でお力になりたいと思います。

サロンインフォメーション



〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-22-8
エビスファ-ストプレイス603

TEL:03-6721-9922
施術中はほとんど留守電です。
電話がつながりにくい日もあるのでWEBからの予約をオススメします

mail: info@alespia.net

営業時間:13:00~25:00(23:00最終受付)

電話予約受付時間:12:30~23:00

■ アクセス

■ 電車・徒歩でお越しのお客様
恵比寿駅東口を出てロータリーの坂を下り
サイゼリアの入っているビルの道を下ります。
みずほ銀行側に渡り、横浜銀行と美容院の間の路地を直進します。
そのまま真っ直ぐ進むと右側に炭BIOの看板があります。
そのビルの階段で2Fへ、インターホンで603を呼び出してください。
恵比寿駅東口より徒歩4分。

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当店専用の駐車場はございません。
近隣のコインパーキングをご利用ください。

ホームページ/ http://alespia.net

WEB 予約/ http://onemorehand.jp/alespia/reserve/calendar.php

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■ 求人情報

少数精鋭組織を考えています。
誰でもいいというわけではありません。
純粋にマッサージが好き
一生懸命でやる気のある方
独立を考えている方でも歓迎です
普通の事のようですが意外と少ないです
私自身も店を一緒に盛り上げてくれる方には未経験だとしても
研修に尽力させていただきます